迂回ルートは悪路。20-30km/h運転が精いっぱい。旧ソ連製ジグリの冷却システムには負担が大きくて、水温計はいつもレッドゾーン付近を指す。こうなると水場を見つける度に持参のペットボトルに水を汲んできて、ラジエータにかけて冷却する作業の繰り返し。幸いなことに道沿いには潅漑用水路が並行しているところが多く、水の補給には困らなかった。用水路には所々、右の写真のような絵になる水車が現役で使われていた。

強烈な西日に向かって３時間ほど走った後、午後９時半過ぎに日没。進行右手、いつの間にか用水路を挟んだ対岸にも道路が並走する。舗装された道路ですれ違った車の速度も速いが、あちら側はウズベキスタン領なので通行できない。そのまま未舗装路を進む。しばらく行くといつの間にかウズベキスタン国境がタジキスタン国境に変る。左側にはウズベキスタン領ソークの国境。この間キルギス領は幅数kmでしかない。非常に複雑な国境線を縫うように走る。

夜更けにカダムジャイで分かれた幹線道路と合流。バトケン市街には深夜0時到着。今日はこのままドライバーの家に泊めてもらうことになった。