なんとなくアジア(旅の日記から)
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キルギス旅行記/セントラルキルギス/ソンキョル
■ソンキョル道中記
 
 
ソンキョルジャンクション
↑分岐点。左に伸びる道がソンキョルへ続く
オーバーヒート
↑オーバーヒートぎみ。小川の水で冷却中
ソンキョルへの道
↑配送バンとすれ違い。顔見知りらしく、しばし談笑が続く
ソンキョルへの道
↑帰り道。ちょうど日が落ちる頃。夏のキルギスの午後8時30分
マフラー修理中
↑マフラーが途中で折れてサイレンサーがぶらさがっている状態
夜の山中で
↑サリ・ブラクを過ぎての一件。警察権力は絶大。やりたい放題
酔ってハメをはずしてます
Day-1> 周囲に何もないソンキョルへの分岐点で待つことしばし。交通量の無さにここからの50kmの道のりが思いやられる。かなり待ってやっと一台の車に拾われたが、これは5km先の集落、トゥルックまで。ここから再びヒッチ。事情を知った村のドライバーが法外な値段でふっかけてくるのを値切っているところに赤いワーゲン・ゴルフがやってきた。

こちらと話がまとまって、ゴルフの後部座席に収まってから彼らが警官で公務でソンキョルに行く途中だと知る。ビシュケクでの警官の悪い噂もあってちょっと緊張するが、この2人は陽気で友好的そうに見える。

トゥルック川沿いのガタガタ道を進んだあと、左折して峠越えの道になる。見た目はそれほど古くはないゴルフだが、登りはじめてからは、小川を見つけるたびに停車して汲んできた水をラジエターにぶっかける作業が始まる。おかげで道中の写真が撮れてありがたいのだが。写真が趣味とわかってからは、見晴らしの良いところでわざわざ停車してくれて、こちらもお礼に「後で写真送るからね」と記念写真撮ったりで、すっかり仲良しモード。降り際に、「明日の午後7-8時にここを通るからコチュコルまで乗せてあげよう」ということになった。


Day-2> 彼らが再び姿をみせたのは翌7:30PM。ちょうど日が傾く時間。すぐに出発するものと思ったら、宿泊していたユルトに上がり込んで出されたウォッカを飲みだした。そんなに飲んで大丈夫かな〜?と心配になる。何より彼らは警官なわけだが... ちなみに応対している夫婦は顔見知りらしいが、ありがた迷惑なのが顔に出ている。

8時に出発。走り出してすぐに、往きの慎重な運転がウソのような運転が始まる。やがて前をゆっくり走る車にクラクションを鳴らし、それでも道を譲らなかったことに怒ったらしく、赤色灯をかざして強引に停車させ、何やら怒鳴りつけている。非常に嫌なムード。でも2人はひどくご機嫌で途中車を停めて「さぁ、記念写真を撮ろう!」と大はしゃぎ。もう陽が暮れる時間で、先を急いだ方がいいと思うが... そしてちょっと走ってまた停車。何かと思ったらまた写真... それも今度は彼らの服と帽子を着せられ、赤色灯を持って「ゴルフを検問で停車させるシーン」とやらを撮ってくれるという。「遠慮します」とは言えない雰囲気。彼らは大サービスしているつもりらしいから、機嫌を損ねるとまずい。

峠を下りきる頃、床下から大きな異音。降りてチェックするとマフラーが折れて脱落寸前。応急措置を施すが、いかんせん悪路。舗装された道にでるまでに何度も修理を繰り返すうちにあたりは真っ暗。本線に出て、サリ・ブラクのドライブインで休憩。ここでまたウォッカ。すっかり目が据わっている。ここでさよならしようかと真剣に悩むが、言い出せない。言ったら撃ち殺されそうだ。

ここからは2車線の急カーブが続く道を暴走。いつからか前を行くテールランプを標的にしているらしい。やがて追いついてまた赤色灯で強制停車させる。暗闇の山奥で警官に難癖つけられる方はたまったものではないだろう。被害者は初老の男女5人。何をしているのかと思えば先ほど店で買ったウォッカをむりやり飲ませているじゃないか。そして、「おい、こいつらと一緒に写真撮ってくれ!」ということに。

このあと、マフラーが脱落。猛スピードで走っていたし、あたりは真っ暗だし、どこに落ちたかわからない。そこからは爆音を響かせ、それでますます興奮して「アイム シューマッハー!」などと絶叫。小動物をはね飛ばし、対向車とすれ違うたびにハイビームで嫌がらせしながら、11時過ぎに何とかコチュコルに着いた。ひどく疲れた。
diay コンテンツに移動 page topへ移動 back next page 2004/8/20-21