なんとなくアジア(旅の日記から)
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移動編/中国鉄路-1
 
■上海発湖南省懐化行き
湖南省地図
 

ANAで浦東空港に降り立ったのが正午前。この後すぐに上海站に向かって14:40には懐化行き列車 で上海を後にした。なんだか、あわただしい旅程だけど、上海站に着くまでは列車の時間も、どんな行き先があるかもわからなかったので、 出たとこ勝負で、たぶん上海一泊、でも可能なら今日中に上海を出たいなと思っていた。従って駅の電光掲示板に「懐化 14:40」を見つけ、切符も硬臥(3段ベッドの寝台車)中段がスンナリ取れてしまったのはとてもラッキー!  ただ乗車前に購入した時刻表によると3時間後に出る四川省・重慶行きが懐化に1時間早く着くことが判明して、ちょっとガッカリ。

湖南省湘西地区時刻表時刻表には列車種別として「特快(T+No.)」「快速(K+No.)」「普快(No.のみ) 」「慢車(No.のみ)」の4種類あって、 前から書いた順に速達列車で、乗車中の1527次は「普快」に該当する。3時間後の重慶行きは快速だ。1527(1528)次については上海と湖南省西部(湘西)を 26時間30分かけて結ぶ列車だが、同頁に1607次(1608次)というのが掲載されていて、これは同じく懐化と、上海西を経て無錫の間で運転 されている。でもこちらは懐化からぐるっと北を迂回して張家界、長沙をまわる。その分2時間以上余計に時間がかかるけれど、 実はこちらは湘西の観光地を串刺しにしていてとても便利。湘西内は日中の使いやすい時間帯に走っているのでエリア内の小移動にももってこいの列車だ。(左図参照)


さて、上海を出てすぐに車内でちょっとハプニング。他の号車から車掌さんに案内されて移動してきた10人ほどのグループと先客のおばさんとの間で 激しい口論が始まった。何をいっているのか理解できないが、やりとりをそーっとのぞき見てた。しかしまあ、延々と大声で怒鳴りあえるものだ。 それにおばさんの方は10対1で立場が不利だが、まるでひるむ様子なし。相変わらずの中国らしい光景だ。あ、後ほどこのグループの方々と仲よくなったので知ったが、喧嘩の理由は単に網棚の荷物のスペースを10cmほど譲るのを、 おばさんが拒否したためだった。なんだ、それだけの理由か!
ちなみにグループの方々は湖南省鉄路作家協会員+地元新聞記者2人で何らかの取材+慰安旅行の帰りとか。湖南省鉄道当局のお抱え旅行だそうで、旅費は当局持ち。 とはいっても無券乗車で、空いている硬臥区画に押し込まれた格好だから好待遇とまではいかない。

1527次チケット一夜明けると列車はすでに湖南省に入っていた。いつの間にか進行方向がかわっている。これは寝ている間に本線を外れて江西省都・南昌を往復してきたため。 それはさておき、定刻よりちょっと遅れて8:50に株州着。ここでのんびり20分も停車している間に、くだんの、上海を3時間後に出発した快速に追いつかれた。 隣のホームのそれに乗り換えれば懐化に1時間早く着ける。もちろん1時間のためにわざわざ乗り換えたりしないけど、上海からだとトータルで4時間も所要時間が短い。 次回このルートをたどることがあれば断然あちらを選ぶ。
さて株州は湖南省東部に位置するが、終点の懐化/湖南省の西部までさらに8時間30分ほどかかる。 陸路で移動すると中国ってやっぱり広いなぁ…と実感する。上海→懐化1600kmは日本でいうと東京-鹿児島を大分・宮崎経由で結んでいた国内最長距離の列車よりも長距離だが、中国ではこの1527次はごくありきたりの、むしろ中距離列車だ。

diay コンテンツに移動 page topへ移動     2003/12/23-24